2016年12月05日

【ニュース速報】ゴジラ襲来警報が解除されました(北海道・浦河町)

ただいま入った情報によりますと、北海道・浦河町に発令されていたゴジラ襲来警報が解除され、年内に再び発令となる恐れは無いとの見通しが明らかになりました。

来たる12月10日(土)に北海道・浦河町に姿を現すと思われていたゴジラは、上陸に備えて臨戦態勢を整えていた浦河町民や対策本部が置かれている大黒座をあざ笑うかのように札幌方面に針路を変えて北上している模様です。
これを受けて、ゴジラの襲来に伴う人々の往来を見込んでいた浦河町では、予想に反するゴジラの動きに対して、果たしてゴジラ自身の意思によるものなのか、さまざまな憶測が飛んでいるとのことです。

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ニュース番組のアナウンサー調で砕けてみましたが、大黒座にとっては年末年始のラインナップの目玉として期待していた『シン・ゴジラ』の上映が、少なくとも来年2月以降にずれ込むことになってしまいました。

劇場と配給元とのやりとりの経過は、私たちサポーターの立場では知る由もありません。

20161203 大黒座ブログ投稿写真@(『シン・ゴジラ』上映延期).JPG

物言わぬゴジラですが、だからこそ私たちはその行動に込められたメッセージを理解しようと努めもするし、ときに曲解してしまうこともあります。

ゴジラ自身の意思で針路を変えたのか、それともゴジラを操作する何かしらの力が働いているか。
そんなことを深読みしながら、来年2月以降に後ろ倒しになった『シン・ゴジラ』の上映を首を長くして待ってみるのも、作品を楽しむ一つの方法かもしれません。


ただひとつ言えることは、今週末(12/10)からの夕方4時の回の上映には穴が開いてしまったということであり、年末年始の上映についてもこれからの交渉を余儀なくされたということです。

20161203 大黒座ブログ投稿写真A(『シン・ゴジラ』上映延期).JPG

先日開催された「大黒座まつり」では、来場した子どもにゴジラの魅力を嬉しそうに語る三上館主の姿がありました。
三上館主の想いが少年に伝わった結果として、大黒座での上映開始を待ちきれずに都市部の劇場でゴジラにふれるようなことになれば、館主としては嬉しいやら切ないやら(汗)


いずれにしても、この年末は『怒り』から『シン・ゴジラ』へと大作が目白押しのラインナップでしたが、『シン・ゴジラ』上映延期の代替作品は目下交渉中だそうです。

20161203 大黒座ブログ投稿写真B(『シン・ゴジラ』上映延期).JPG

スケジュールが決まり次第情報発信いたしますので、今後も引き続き関心をお寄せくださいますようお願い申し上げます。
posted by だいこくニャ at 23:35| Comment(0) | 日記

2016年08月28日

日本発のアンサームービー、今日から上映開始です!

今日から『ビハインド・ザ・コーヴ 〜捕鯨問題の謎に迫る〜』の上映が始まります。

本作は、日本のイルカ漁を題材にして2010年にアカデミー賞長編ドキュメンタリー賞を受賞した『ザ・コーヴ』に反証を試みる渾身のドキュメンタリーです。
八木景子監督の映画づくりのきっかけは、鯨食文化をもつ日本人としての素朴な疑問(クジラの竜田揚げが食べられなくなったらどうしよう…)だったそうです。
しかし、『ザ・コーヴ』が訴える一方的なイルカ漁批判や世間を賑わす捕鯨問題を紐解くにつれて、その裏で伝えられずにいる真実に気づき、衝き動かされるようにカメラを回し続けました。

20160828 大黒座チャレンジFBページ投稿写真(『ビハインド・ザ・コーヴ』上映開始).JPG

『ザ・コーヴ』に対する日本発の「アンサームービー」をより深く理解するために、このたび八木監督から大黒座に「映画を観る前にパンフレットを読んでみてほしい」とのメッセージが寄せられたそうです。
ぜひお早めに手に取ったうえで、大黒座のスクリーンでご鑑賞ください。

もしかすると、数量限定「鯨の浮世絵ポストカード」が特典としてプレゼントされるかもしれませんよ!


<上映中の作品>
♪『ルーム
(〜9/9|@朝10時|A昼1時半|B夜7時)
♪『ビハインド・ザ・コーヴ 〜捕鯨問題の謎に迫る〜
(本日〜9/9|@夕方4時)
(9/10〜16|@朝10時|A昼1時半|B夜7時)


posted by だいこくニャ at 08:10| Comment(0) | 上映情報

2016年08月26日

上映情報♪ −2016_08_26−

大黒座は明日から上映作品が切り替わります。

20160826 大黒座チャレンジFBページ投稿写真@(上映情報).JPG

海よりもまだ深く』は今日が上映最終日です。
人がじわりと変わっていく姿が描かれる是枝裕和監督の作品ですが、本作でも何気ない日常のなかにあるなんちゃらがアレしますよ。
お見逃しなく!!

20160826 大黒座チャレンジFBページ投稿写真B(上映情報).JPG

思えば、大黒座・三上館主が覚悟を決めてデジタル映写機を導入した3年前、最初にスクリーンに映し出された作品は是枝監督の『そして父になる』でした。


<お知らせ>
☆新作が続々決定しました!以下のラインナップをご参照ください。
☆“ほぼ月例”で開催されている「立花泰彦LIVE」は、明日(8/27)16時からです。
週末のひとときを大黒座で音楽と共にお過ごしください。

立花泰彦LIVE vol.17|チラシ画像.jpg

<上映中の作品>
♪『海よりもまだ深く』は、本日までの上映です。
(@朝10時|A昼1時半|B夜7時)
♪『ルーム』は、明日から一日3回の上映となります。
(本日は夕方4時の回のみ)
(8/27〜9/9|@朝10時|A昼1時半|B夜7時)
♪『ビハインド・ザ・コーヴ 〜捕鯨問題の謎に迫る〜』は、明後日から上映が始まります。
(8/28〜9/9|@夕方4時)
(9/10〜16|@朝10時|A昼1時半|B夜7時)

20160826 大黒座チャレンジFBページ投稿写真A(上映情報).JPG

<今後の上映予定>
♪『野火』【3日間限定アンコール上映】
(9/17〜19|@朝10時|A昼1時半|B夜7時)
♪『帰ってきたヒトラー
(9/10〜19|@夕方4時)
(9/20〜10/7|@朝10時|A昼1時半|B夜7時)
♪『さとにきたらええやん
(9/20〜10/7|@夕方4時)
(10/8〜14|@朝10時|A昼1時半|B夜7時)
♪『日本で一番悪い奴ら
(10/8〜14|@夕方4時)
(10/15〜28|@朝10時|A昼1時半|B夜7時)
♪『さざなみ
(10/15〜28|@夕方4時)
(10/29〜11/11|@朝10時|A昼1時半|B夜7時)
♪『オーバー・フェンス
(10/29〜11/11|@夕方4時)
(11/12〜25|@朝10時|A昼1時半|B夜7時)

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上映情報は、大黒座ウェブサイトからもご覧いただけます。
posted by だいこくニャ at 07:00| Comment(0) | 上映情報

2016年08月13日

上映情報♪ −2016_08_13−

冷涼な気候の浦河では、真夏日を経験しないままトンボが水辺に集まり始めました。

大黒座は今日から新たな上映ラインナップとなります。
20160813 大黒座チャレンジFBページ投稿写真@(上映情報&お知らせ).JPG

ただし、明日から3日間はお盆休みで休館となります。
ご了承ください。
20160813 大黒座チャレンジFBページ投稿写真D(上映情報&お知らせ).JPG

<お知らせ>
☆8/14(日)〜16(火)の3日間は休館いたします。
☆毎月恒例の「立花泰彦LIVE」、次回は8/27(土)の開催です。

<上映中の作品>
♪『海よりもまだ深く
(7/31〜8/12|@夕方4時)
(8/13、8/17〜26|@朝10時|A昼1時半|B夜7時)
♪『ルーム
(8/13、8/17〜26|@夕方4時)
(8/27〜9/9|@朝10時|A昼1時半|B夜7時)

<今後の上映予定>
♪『ビハインド・ザ・コーヴ 〜捕鯨問題の謎に迫る〜
(8/28〜9/9|@夕方4時)
(9/10〜16|@朝10時|A昼1時半|B夜7時)
20160813 大黒座チャレンジFBページ投稿写真A(上映情報&お知らせ).JPG

♪『野火』【3日間限定アンコール上映】
(9/17〜19|@朝10時|A昼1時半|B夜7時)
20160813 大黒座チャレンジFBページ投稿写真C(上映情報&お知らせ).JPG

♪『帰ってきたヒトラー
(9/10〜19|@夕方4時)
(9/20〜10/7|@朝10時|A昼1時半|B夜7時)
20160813 大黒座チャレンジFBページ投稿写真B(上映情報&お知らせ).JPG

♪『さとにきたらええやん
(9/20〜10/7|@夕方4時)
(10/8〜14|@朝10時|A昼1時半|B夜7時)
♪『日本で一番悪い奴ら
(10/8〜14|@夕方4時)
(10/15〜28|@朝10時|A昼1時半|B夜7時)

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上映情報は、大黒座ウェブサイトからもご覧いただけます。
posted by だいこくニャ at 09:50| Comment(0) | 上映情報

2016年07月29日

上映情報♪ −2016_07_29−

大黒座は明日から上映作品が切り替わります。

20160729 大黒座チャレンジFBページ投稿写真@(上映情報).JPG

俳優 亀岡拓次』は今日が上映最終日です。

室蘭市出身、安田顕さんが脇役の役柄で主役に抜擢された本作品。
演劇ユニットTEAM NACSのメンバーでもあり、カメレオン俳優を地で行く安田顕さんが、飾らずフツーに映し出されます。
これまで実に多彩な役柄を演じてきた安田顕さんですが、大黒座のスクリーンでも一昨年上映された『小川町セレナーデ』で、オカマのダンサー役がかなりハマっていたことが思い出されます。

ヤスケンがカメタクなのか、カメタクがヤスケンなのか。
主役なのか、脇役なのか。野のなななのか(←語感だけ)

おそらく日高路・浦河を何度も通過してるであろうヤスケンの雄姿を、ぜひ大黒座のスクリーンでご覧ください。

20160729 大黒座チャレンジFBページ投稿写真D(上映情報).JPG

<お知らせ>
☆大黒座を会場に“ほぼ月例”で開催されている「立花泰彦LIVE」は、明日(7/30)16時からです。
☆昨年も上映した『野火』を、9月17日(土)〜19日(月)の3日間限定で再上映いたします。

20160729 大黒座チャレンジFBページ投稿写真A(上映情報).JPG

<上映中の作品>
♪『俳優 亀岡拓次』は、本日までの上映です。
(@朝10時|A昼1時半|B夜7時)
♪『スポットライト 世紀のスクープ』は、明日から一日3回の上映となります。
(本日は夕方4時の回のみ)
(7/30〜8/12|@朝10時|A昼1時半|B夜7時)
♪『海よりもまだ深く』は、明後日から上映が始まります。
(7/31〜8/12|@夕方4時)※7/30立花泰彦LIVE
(8/13〜26|@朝10時|A昼1時半|B夜7時)※8/14〜16休館。

20160729 大黒座チャレンジFBページ投稿写真C(上映情報).JPG

<今後の上映予定>
♪『ルーム
(8/13〜26|@夕方4時)
(8/27〜9/9|@朝10時|A昼1時半|B夜7時)
♪【再上映決定!!】『野火
(9/17〜19|@朝10時|A昼1時半|B夜7時)

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上映情報は、大黒座ウェブサイトからもご覧いただけます。
posted by だいこくニャ at 05:40| Comment(0) | 上映情報

2016年07月24日

【お知らせ】音楽イベントが盛りだくさんです♪

ここ浦河町では、さまざまな音楽シーンにふれあうことができます。
それはきっと、町内の音楽愛好家を中心に多様な音楽イベントを企画・運営する「音楽座」の皆さんをはじめ、音を通して文化的な豊かさを発信しようとする方々の存在あってこそだと思います。

近々催される多様な音楽イベントが、大黒座のロビーで垣間見ることができましたので、以下お知らせいたします。


20160724 大黒座ブログ投稿写真@(音楽イベント).JPG

大野えり 〜How My Heart Sings Tour〜』
♪日時:7月25日(月)18:30開場|19:00開演
♪会場:浦河町総合文化会館 4階|文化ホール
♪チケット:前売2,500円|当日3,000円
♪主催:音楽座


20160724 大黒座ブログ投稿写真A(音楽イベント).JPG

『うくれれジプシー 〜あのモンゴル800のキヨサクがやってくる〜』
♪日時:8月6日(土)17:00開場|17:30開演
♪会場:浦河町総合文化会館 4階|文化ホール
♪チケット:前売2,000円
♪主催:音楽座
♪問合せ:0146-22-0898(音楽座事務局)

ちなみに、モンゴル800のキヨサクさんは、昨年大黒座で上映されたある作品に出演していました。
二階堂ふみさん扮する主人公の父親役で、遺影の写真の中のみの登場でしたが…(笑)


20160724 大黒座ブログ投稿写真B(音楽イベント).JPG

そして、毎月お馴染みとなった『立花泰彦LIVE』も今度の週末に決まっています。
“ほぼ毎月”を積み重ねて、かれこれ16回目の開催です。
♪日時:7月30日(土)16時から
♪会場:大黒座
♪木戸銭:1千円

多様な音楽を間近で味わえるいい機会ですので、ぜひ気になったイベントに足をお運びください♪

posted by だいこくニャ at 15:35| Comment(0) | 情報アレコレ@大黒座ロビー

2016年07月21日

【お知らせ】本日のみ、夜の回の上映は21時から上映開始となります!

本日(7/21)このあとの上映ですが、通常の夜の回(19時〜)の時間帯は「道新ぶんぶんクラブ」が開催する巡回映画鑑賞会2016のため、劇場を提供することになっています。

20160721 大黒座チャレンジFBページ投稿写真.JPG

上映される『はなちゃんのみそ汁』をご覧できる方はすでに抽選で決まっており、当日の受付はできないとのことです。

なお、夜の回の『俳優 亀岡拓次』は上記イベント終了後(21時から)上映いたします。
過去には大黒座でナイトショーを行っていたこともあるそうですが、もしお時間のある方はご来館ください!
posted by だいこくニャ at 18:45| Comment(0) | 日記

2016年07月15日

上映情報♪ −2016_07_15−

大黒座は明日から上映作品が切り替わります。

20160715 大黒座チャレンジFBページ投稿写真@(上映情報).JPG

ロブスター』は今日が上映最終日です。
「独身者は身柄を確保されホテルに送られ、そこで45日以内にパートナーを見つけなければ、自ら選んだ動物に変えられ森に放たれる」
何とも奇妙な設定ですが、登場人物たちがその抑圧的なルールを受け入れていますので、観る側もまずは受け入れてみてください(笑)
観る側の問いには一切答えが示されないブラック・コメディですが、よくよく考えると、私たちの身の回りにも実は不自然で不可解なものが数多く存在するのではないか…!?

当初は抱いた違和感も、その状況が当たり前になると疑問を抱かなくなる。
そんなことが私たちの日常にありふれているとすれば、受け入れることに慣れすぎた私たちを待ち受けているのは…という気持ちにさせられます。

20160715 大黒座チャレンジFBページ投稿写真B(上映情報).JPG

明日からは新しいラインナップでお届けいたします。
ぜひ大黒座にご来館ください。


<上映中の作品>
♪『ロブスター』は、本日までの上映です。
(@朝10時|A昼1時半|B夜7時)
♪『俳優 亀岡拓次』は、明日から一日3回の上映となります。
(本日は夕方4時の回のみ)
(7/16〜29|@朝10時|A昼1時半|B夜7時)
♪『スポットライト 世紀のスクープ』は、明日から上映が始まります。
(7/16〜29|@夕方4時)
(7/30〜8/12|@朝10時|A昼1時半|B夜7時)

20160715 大黒座チャレンジFBページ投稿写真A(上映情報).JPG

<今後の上映予定>
♪『海よりもまだ深く
(7/30〜8/12|@夕方4時)
(8/13〜26|@朝10時|A昼1時半|B夜7時)※8/14〜16休館。
♪『ルーム
(8/13〜26|@夕方4時)
(8/27〜9/9|@朝10時|A昼1時半|B夜7時)

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上映情報は、大黒座ウェブサイトからもご覧いただけます。
posted by だいこくニャ at 07:35| Comment(0) | 上映情報

2016年07月11日

スクリーンの向こう側から、警鐘がきこえる。 …の続き。

大黒座のスクリーン越しに、知らされずにいた“真実”に幾度となく向き合うことができたサポーターの一人として、いま言葉にしておきたいことを書き綴ってみたら、やはり前後編で仕上げることになってしまった件。
(前回の記事は、コチラからどうぞ)

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大黒座のラインナップに目をやると、ナチス・ドイツの圧政を背景にした作品が多かったことに気がつきます。

今年の上半期だけを切り取っても、すでにいくつかありました。
覚悟を決めて観なければいけない作品もありますが、過去の反省をふまえて未来を生きていくためには知っておく必要があるし、館主だって同じ想いのはず…。


20160709-01.JPG

黄金のアデーレ 名画の帰還』は、第二次世界大戦下においてナチス・ドイツが略奪した美術品の行方を描いた実話であり、約60万点にも及んだと言われる美術品略奪という蛮行の背景には、ナチスの総統であるヒトラーの思惑が存在していました。

当初画家を目指していたヒトラーは、ウィーンの造形美術アカデミーへの受験に2度ほど失敗しています。
ヒトラーの狂気や残虐性が、数あるコンプレックスに起因するのではないかという話はよく知られていますが、美術品の略奪行為にもそうした動機があったことが窺えました。

コンプレックスそれ自体は、克服していく過程にこそ意味があり、結果としてプラスの動機づけになることもあるでしょう。
しかし、コンプレックスに依拠する負の力が、他を排してまで「野望」や「悲願」の達成を優先させようとした結果として、なりふり構わぬ全体主義的な社会が構築されてしまったのかもしれません。

その人の言動だけにとらわれては、本質にはたどり着きません。
情報過多な今を生きる私たちはなおさら、その言動の背景にあるもの、動機づけとなるものにも目を向けなければ、相手を正しく理解することはできないのではないかと感じさせられました。


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先月上映された『サウルの息子』は、アウシュビッツ強制収容所で実際に起こっていたであろうおぞましい現実が、サウルの目線を通して描かれていました。
あえて「すべてを映さない」ことによって生じる恐怖の正体は、受け手が自分の中で恐怖を増幅させてしまうことにあるのではないか。

逆に言えば、今この時代を生きる私たちにとっても、普段の生活のなかで抱く恐れや不安というものは事象の全容を正しく把握できていないことに起因するのかもしれないという印象が残りました。


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ヒトラー暗殺、13分の誤算』は、平凡な家具職人がヒトラーの暗殺を企てた史実を基に描かれます。
歴史を巻き戻すことはできませんが、もし「誤算」がなかったら、その後の世界はどのような道のりを歩むことになったのでしょう。

この平凡な家具職人たる、ゲオルク・エルザーの行動の背景については後ほどふれます。
ぜひ最期までお付き合いください。


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一昨年上映された『ハンナ・アーレント』は、何百万人ものユダヤ人を収容所へ移送するにあたり、指揮的な役割を担ったナチス戦犯のアドルフ・アイヒマンの行為が「悪の凡庸さ」によると主張した女性の実話です。

上からの命令に忠実に従うアイヒマンのような役人が、思考を放棄して組織の歯車になることで巨悪に加担することになった史実は、今の時代を生きる私たちに何を訴えかけているのでしょうか。


人の命を一方的に奪う残虐な行為すら「手続き」としか捉えられないような感性に陥った人間は、裏を返せば為政者にとって好都合な存在だったのかもしれません。


考えることをやめて流れに身を任せるという道を選んだ先に、望んでいなかった未来が訪れたとしても、気がついたときにはもう遅いのです。

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主権者たる国民に対して、誠実な説明や確かな情報を渡さないまま、表向き優先順位を低く取り扱いつつも着々と「悲願」を成就させようとする動きがあります。

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日々の暮らしにかかわることだけでなく、国民一人ひとりの存在意義にも踏み込もうとしている戦後最大とも言える転換期に、私たちの関心はしっかりとそうした動きに向けられているでしょうか。


「変化を好まない」からと言ってその場にとどまっていたら、「まさか変わるわけがない」と思っていたことが意図せず変えられてしまいますよ。
「現状維持でも御の字」だからと与えられた情報だけを鵜呑みにしていたら、「起こるわけがない」と思っていたことが起こってしまいますよ。


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先日、浦河町並びに近隣町で『不思議なクニの憲法』の自主上映会が開催されました。

改憲論議を真正面から取り上げた本作には、国民一人ひとりの生活はもとより国の在りようにもかかわる重大なテーマを、せめて広く国民の関心の先に置いておかなければいけないという想いが伝わってきました。


作中、NGOや国連の立場で紛争解決を担っていた伊勢崎賢司氏のインタビューが印象的でした。

世界各地の紛争の現場で武装解除にあたってきた伊勢崎氏は、「憲法第9条(平和主義)を使ってきた」最たる人物と言えます。
そんな伊勢崎氏が「9条は実質すでに骨抜きにされてしまったから」という理由で、国連における決議を基本とする新9条の必要性を主張するに至っていました。

伊勢崎氏にそう思わせるだけの背景に、すでにアフリカ・ジブチに自衛隊の拠点が構えられているという事実への落胆が垣間見えた瞬間でした。

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しっかりとした説明をしないから関心を持たないのか。
関心がないのなら説明をする必要がないと思われているのか。


そんな絶妙な関係性の成果物として、無関心な人にとっては「ただ何となく」、利権の上に立つ一部の人にとっては「思惑通りに」物事が運んでいく。
それが、この国の現状なのかもしれません。


しかし、傾向として言える「思考停止」の状態が長く続くことによって、戦後の日本を支えてきた理念や諸外国から信頼を得ることに役立ってきた憲法第9条が、強引な手法によって形骸化させられました。


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NGOの活動や、JICAの枠組みで行われる開発途上国支援などは、日本が平和国家であるという前提があって成り立つ意味ある取り組みです。
「魚ではなく釣り竿を提供し、さらに魚釣りの方法を伝えていく」ことには、時間がかかります。
まして、異国の人同士の信頼関係が不可欠であるはずです。

しかし、今や「日本人であること」が命を狙われる理由に含まれる事態になってしまいました。
武器を持たないからこそ及んでこなかった危機が、今やどこに居ても隣り合わせです。
適切ではない外交判断の繰り返しが、結果としてこれまで草の根レベルで地道に続けられてきたNGOやJICA等の活動の妨げになってしまったと言えるのではないでしょうか。


さらに恐ろしいことに、国の最高法規たる憲法よりも、時の政権の「新しい判断」が優先される未来がすぐそこまできているのです。
緊急事態条項が盛り込まれれば、国会を召集しなくても、時の政権が国の行く末を秘密裏に決定することも可能になってしまうのです。


「いずれ日本人も標的になる」ことを危惧する声は、“show the flag”というメッセージに過敏に反応してみせた頃からずっとあったはずです。
危険とわかっていても「この道しかない」と指し示す裏には、いったい何があるというのでしょうか。

誰かの腹の中を探るだけでは何の根拠にもなりませんが、少なくとも私たちの日常にも「本音と建て前」を使い分けなければ渡っていけないような、“責めを負うほどではない欺瞞”が満ち溢れています。
そうした日常の延長線上で、過剰に空気を読む風潮、大多数への迎合が常態化され、「個」が尊重されない社会へと向かわせられているのではないかと感じます。

だからこそ、その人の主張だけでなく、主張の裏側や動機にも目を光らせなければいけないのです。
その人が利権の上に立つ人であれば、なおさらのことではないでしょうか。


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「表に出ないものを引っぱり出して、たたきつけてやりたい」

昨年94歳で亡くなった反骨のフォトジャーナリスト・福島菊次郎を追悼して、昨年大黒座で3年ぶりに再上映された『ニッポンの嘘 報道写真家・福島菊次郎 90歳

福島さんはこうも言っています。
「戦争なんて始まらないって、みんな頭のどこかで思ってるだろ。だけど、もう始まるよ」

この国にはびこる不条理に果敢に踏み込み、どんな圧力にも負けずに真実を伝え続けた福島さんには、この国の行く末が見えていたのかもしれません。

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前述しましたが、問題は国の側にも国民の側にもありそうです。

第一に、私たちは正しく知らされていないのです。
対話に役立つような情報を開示せず、都合のいい情報だけを小出しにして判断基準を限定させ、断りようのないリクエストを突きつけるように選択を迫るのは、フェアではありません。

もう一つは、多くの人々に染みついてしまった政治や社会全体の動きに対する「無関心」です。
それは詰まるところ、自分や家族の未来にかかわる事柄を、利権の上に立つ人やその取り巻きに白紙委任するということに他なりません。

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手元にある情報が果たして信憑性の高いものなのか。別の視点から見たらどうなのか。
すべてを鵜呑みにせず、ときには斜に構えて社会を見渡す必要があります。

理解しにくい内容が含まれていたら、いい機会です。家族や知人に投げかけてみませんか。
これまで話題にならなかったことを日常的に取り上げることで、少しずつ関心の度合いを高めてみませんか。

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利権の上に立つ人たちは、「無関心」な人の存在を喜ばしく思っています。
当然です。
利益を誘導できる社会的構造の只中にいることを、必要以上に知られたくないでしょうから。


どうやらこの世の中には、不平等や不公正が蔓延しているようです。
命の重みは同じはずなのに、一人ひとりの命の扱われ方は一様ではありません。

目の前にある現実を当たり前のものと決め込まずに、一度は立ち止まって向き合うべきです。
「大きな流れに身を任せたほうが楽」かもしれませんが、多くの人々のそうした意識を変えていかないことには、知らずのうちに利権の上に立つ人たちにつけ込まれ続けてしまいますよ。


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先ほど紹介した憲法を取り上げた映画の上映会は、自治体の後援を得られませんでした。
「中立性の確保に不安」であることがその理由だそうです。

中立性っていったい何なのでしょうか。誰がそうと決めるのでしょうか。
そもそもそんな平らな心の持ち主がいたとして、その人にどんな動機づけがあったら上映会を開催しようなどと思うのでしょうか。
「偏り」はあって当然のものであり、だからこそ対話のきっかけとなるよう映画をつくる人がいて、その作品を上映しようとする人がいるのです。
まして、いろいろな偏りが寄り合えば、それはむしろ「多様」なのではないでしょうか。

それを「中立性の確保に不安」というどこかで耳にしたことのあるような横並びの対応で委縮してみせる風潮は、考える力を失わせようとする目には見えない同調圧力の賜物なのかもしれません。


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冒頭でふれた『ヒトラー暗殺、13分の誤算』において、ヒトラーの暗殺を計画したのは一人の平凡な家具職人でした。

暴力による威嚇のもと独裁を完成させ、メディアを統制し、権力による監視が行われるなかで、「平和」「幸福」「経済発展」といった言葉を巧みに盛り込むヒトラーの演説に扇動されて、人々が熱狂していった時代。
いつしか国民の大半が同じ方向を向き、「個」を失っていくなかで、なぜ彼だけは目を見開き、本質を見抜くことができたのでしょうか。

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最近になり、彼の人物像が少しずつ明らかになりつつあります。
彼が本質を見失わなかったのは、きっと彼が命の美しさを表現することのできる音楽家であり、自由に恋愛をして、人生を謳歌していたからではないか。
多様な価値観を認めることができる「感性」をもっていたからこそ、彼はナチスの支配に息が詰まり、レジスタンスの道を選んだのではないか。

まっとうな人生を歩んでいたからこそ、全体が歩調を合わせて進もうとする道の危うさに疑問を抱き、家族や恋人、友人たちを守るために自分を孤立させてまで暗殺を企てます。
計画が失敗に終わり、収監されてからは当然のように執拗な拷問を受けますが、彼は最期まで自分の姿勢を変えなかったそうです。

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戦後、現行憲法のもとで70年を経た日本において、私たちが当たり前のように享受してきたさまざまな権利が今まさに著しく侵害されようとしています。

平和主義を体現していた第9条は、昨年すでに「積極的」に有名無実化されてしまいました。

主権の所在は私たち国民の手を離れ、再び国家のもとへ戻されてしまうかもしれません。
国民一人ひとりが「個」として尊重される時代から、一つひとつの生命体として国家の掌中に収められることになるかもしれません。
表現や結社をはじめとした自由は、国家による監視下で「公益」「公の秩序」の名の下に、大幅に制限されてしまうかもしれません。

そもそも、国民が国家権力を縛るための憲法が、国家権力が国民を縛るための憲法に書き換えられようとしているのです。
国家権力の暴走を防ぐためではなく、国家が国民の自由を制限し、義務を拡大するためのものにされようとしているのです。

本当にもうその一歩手前の段階になってしまいました…。

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昨年11月に行われた「大黒座まつり」(実行委員会主催)では、毎年恒例の演芸に加えて、イロイロあった一年をふりかえって来場者と一緒にワイワイ語り合う「ご立腹大賞」という試みがありました。

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昨年2015年が、怒りや悔しさといった感情が若者を中心に叫ばれ始めた年だったこともあるかもしれませんし、最初から「ご立腹」などと謳われていたこともあったかもしれませんが(笑)、時に笑いや皮肉を交えつつも、日頃は言葉にしない(できない)さまざまな怒りや疑問の声が聞こえてきました。

このさき本当に憲法が国家権力のためのものに変質されたなら、こうしたお祭りやイベント、自由に一人ひとりの関心事を語り合える場すら監視下におかれ、ときには摘発を受けてしまう…そんな不安さえ沸き起こります。

実際は、怒りの声ばかりではなく、「同じような意見が続くとそれはそれでコワいですね。自分はちょっと別のことを考えていて、けっこう楽観しています」といった多様な意見も出されていました。
少なくとも大黒座やそこに集う人たちは、多様な意見をこそ分かちあいたいと考えることができる懐の深さをもっていると思います。
そんなことを実感した場面でした。

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冒頭でもふれましたが、前回の投稿を含む発信内容は一人の大黒座サポーターによるものであり、大黒座・三上家の考えを代弁するものではありません。
もちろん日頃から大黒座のロビーで映画やその他諸々の感想を語り合うなかで、考え方が重なる部分は多いです。社会全体へ向けた眼差しや立ち位置は近いかもしれません。
しかし、当然のようにかみ合わない話題も出てきます。

それが普通だと思います。

いろいろな立場の人や多様な考え方が存在すること、それによって私たちの暮らしのなかに複雑で難解な問題が生じていることも自明のこと。

そのうえで、人の数だけ正義が存在するなら、その一つひとつは決して「間違い」ではないということ。
ただ単に一つひとつが「違う」だけのことであり、違いを認め合うことから相互理解が始まるのだということを、私は大黒座のスクリーンや館主との会話のなかから感じています。



いろいろ複雑な思いを抱きつつ、それでも夜は明け、鳥はさえずるのですね。

なんだか眠れないまま週明けの朝を迎えてしまった大黒座サポーター(石黒)が本稿を担当しました。
posted by だいこくニャ at 04:23| Comment(0) | サポーターのつぶやき。

2016年07月08日

スクリーンの向こう側から、警鐘がきこえる。

大黒座は娯楽施設ですが、社会とつながる入りぐちでもあり、知らされずにいる真実を目の当たりにさせてくれる場所でもあります。
間もなく創業から100年を迎えようとしている大黒座が、日々の営みを通して来館者にどんなメッセージを送ろうとしているのか。

決して雄弁ではない館主の代弁役として、日頃は大黒座からの情報発信を担っているサポーターですが、どうしてもいま感じていることを綴っておきたくなりました。
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昨年9月に安保関連法案が強行採決されたことに端を発するわけではありませんが、大黒座の上映ラインナップは以前にも増して重いテーマの作品が増えたように思います。

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ベトナム戦争の真実を克明に映し出した『ハーツ・アンド・マインズ −ベトナム戦争の真実−』は、自由な報道が許された最初で最後の戦争の記録であり、今も世界のどこかで繰り広げられていることのようにも、そしてこのさき、私たちの未来を予言しているようにも感じました。

今や大手メディアからは本当に必要な情報が流れてこない傾向にありますが、かろうじて映画を通して私たちに届けられる“真実”は確実に存在します。


一昨年上映された『標的の村』は、大手メディアが黙殺した沖縄における米軍機「オスプレイ」配備をめぐるドキュメンタリーでした。

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そのなかで描かれていた住民たちの忌まわしき記憶である「ベトナム村」の事実を知っている人がどれだけいるでしょうか。
米軍がベトナム戦を想定して、沖縄・高江の住民に南ベトナム人の役をさせて、襲撃訓練をしていたことを。

『ハーツ・アンド・マインズ』が伝える「ベトナムに向かう爆撃機の多くは沖縄米軍基地から出撃していた」という事実と、『標的の村』で明かされた事実が、否応なく結びついた瞬間でした。


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おかあさんの木』は、7人の子どものすべてを戦地に送らざるをえなかった母親が描かれています。

「お国のために」と教え込まれ、息子の出征に抗えば「非国民」として処罰されてしまう時代がたった70年前のことであり、「この道しかない」と誰かが主張する道の先で再び訪れることになるかもしれない未来なのではないかと、恐ろしい気持ちにさせられました。

災害救助の現場で力を尽くす自衛官の姿に感銘を受けて入隊を決意した若者やその家族が、自国の防衛とは直接的に関係のない地球の裏側で命の危険に身をさらすことになるかもしれないことを、はたして想像していたでしょうか。
なかには、経済的な理由で自衛隊の門をくぐらざるを得なかった若者も含まれるでしょう。
厳しい序列のなかに組み込まれた以上、思っていても口に出せない事柄を、自衛官やその家族はその都度胸にしまい込んでいるのかもしれません。


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昨年上映された『野火』では、戦争の最前線の生々しく凄惨な光景が映し出されました。
補給を絶たれ自国からも見放された極限の地で人間性が破壊されると、善も悪も、味方も敵もなくなってしまい、生と死の境い目すらわからなくなってしまう。
これが戦争なのだと、身につまされました。

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「大黒座は“戦争もの”が多いから」
こうしてみると、巷でそう言われるのも確かに頷けます。

しかし、戦争を実体験として語れる世代が少なくなり、戦争を知らない世代がこの国の舵取りを担うようになった今だからこそ、知っておくべきことがあるはずだという館主の想いなのだと感じます。


「誰もが平和を願っている。戦争をしたい人なんていない」

本当にそうでしょうか。
では、なぜ戦争はなくならないのでしょうか。


「目の前に脅威が迫っているのに、無責任なことを言うな」
「戦闘状態を回避するため、あらゆる準備をする必要があるのだ」

本当にそうでしょうか。
隣国同士が「いつでも撃てるからね」と銃口を向け合っている状態が、健全な姿だというのでしょうか。
抑止の名の下に軍備を拡張し続け、いつの間にか地球上にはヒロシマ・ナガサキをも優に上回る核兵器が1万数千発。
いったいどこまで行けば気が済むのでしょうか。


理想と現実のどちらを選ぶか、という話がしたいわけではありません。
議論を二極化すると、けなし合いが始まります。
そして、匿名性が誹謗中傷に拍車をかけることにもなります。


「なぜ戦争はなくならないのか」の問いは、他の事柄にも当てはまります。

「なぜフクシマを経ても、原発の再稼働に舵を切るのでしょうか」

「なぜ安さや便利さと引き換えに、不自然で危険なものが食卓に並ぶのでしょうか」


背景は共通しています。
そうした社会的構造のもとで利益を得ている一握りの特権階級の存在があるということです。

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鎌仲ひとみ監督が一貫して取り上げてきた核をめぐる作品からも、単純に是非が問えない一人ひとりの生活にかかわる問題と同時に、一つひとつの小さくても切実な事柄とは別の次元で働く“大きな力”が垣間見えました。

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食の安全に関心をもった子育て中の母親たちが、大黒座に自主上映企画を持ち込んで実現した『モンサントの不自然な食べもの』と『世界が食べられなくなる日』からも、言葉を失うほどの利権まみれの社会的構造が描かれていました。

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深い闇を抱える問題から目をそらさずに仲間と問題意識を共有し、映画作品を通して周囲に働きかけていこうとする気概のあるお母さんたちの存在に、きっと館主も元気づけられたことでしょうね。


利権の上に立つ人たちは、情報をも巧みに操作する力を持っています。
私たちの目に届かないところで、社会の構造や国の姿かたちをも決定づけてしまうような「新しい判断」がなされているのかもしれません。


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一人の少年がアメリカ大陸を横断する旅に出る様子をみずみずしく描いた『天才スピヴェット』も、作品の冒頭でスピヴェット少年が旅に出るきっかけとなったのは、銃の暴発による双子の弟の死でした。
銃社会たるアメリカが抱える重いテーマへ、一石を投じようとしているようにも思えました。


銃を身構えていなければ眠りに就けないような社会は、安心の社会と言えるのでしょうか。

そろそろ怒りや憎しみを再生産してしまうようなスパイラルから、勇気をもって抜け出す努力をしなければいけないのではないかと感じます。
そして、少なくともそれは「この道」ではないとも。

引き金に手をかけた状態でにらみ合っていたら、うっかりくしゃみをした拍子に銃弾を放ってしまうかもしれません。

飲み屋の若者同士の口論がきっかけで始まる戦争もあるのです。
でっち上げ、自作自演で開戦の口実を捏造したのは、いったいどの国のことだったでしょうか。


人々に正しい情報を伝えずして、利権の上に立つ人の価値判断で物事が進められていくような社会の仕組みに対する示唆が、映画作品を通して伝わってきます。

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しかし…。
利権を握る人たちの背中をそうと知らずに押しているのは、実はそうした社会の動きや闇に隠されたさまざまなことに対する、人々の“無関心”であることもまた事実です。

続きはまた別稿で…。

posted by だいこくニャ at 08:10| Comment(0) | サポーターのつぶやき。